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コルバのブログへようこそ♪
"Korva"とはフィンランド語で「耳」という意味。なぜかスピーカーのことを考えてると幸せ。よい音とは何か、そして理想のスピーカーとは何かを日々考え追求しています。

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Laulu-D10 の風切り音

Laulu-D10_20131223


Laulu-D10 の仕上げをして一応 完成しました。
Lualu-D10は、このサイズのバスレフエンクロージャーとしては、
ほぼ非の打ち所のない音質で、非常に気持ちよく音楽を聴かせてくれますが、
最終チェックで、ただ1つ、欠点を発見して、Korvaは少し凹んでおります。

それは、ユニットの振動板がバタバタする程度の大音量でサイン波を再生すると、
ポートからの空気の出入りが多くなる帯域で、風切り音が発生することです。
これは、ポートが細いので、空気の摩擦が大きくなることが原因だと考えられます。

しかし、大音量再生でも、普通に音楽を聴いている分には風切音は認識できませんし、
大音量でサイン波のみを聴くような状況も、そうそう考えられないので、
音楽を聴く道具としては、非常に完成度が高く、
非常識な大音量でなければ、ほぼ完璧だと言って良いスピーカーだとは思います。
厚みと繊細さを兼ね備えた、エレガントで品位の高い音です。

この風切り音は、最初、
2つのポートの非対称性によって発生している歪みなのではないかと思い、
短い方のポートに延長ポートを取り付けて、2つのポートの長さを同じにして試してみましたが、
やはり、大音量にすると発生するので、ポートの長さの非対称性が原因ではないようです。

具体的にどのような音になるかというと、
大音量でなければ、ポートからの音は「ブー」という普通のバスレフの音ですが、
大音量では、この「ブー」に風切り音が混ざって、「ビュー」という感じになります。
大音量といっても、常識的な音量ではなく、振動板がバタバタする程度の音量ですが・・・

ポートからの出力が増えると、ポートの中で動く空気のスピードが上がります。
そして、摩擦の大きさはスピードの2乗に比例して増え、
風切り音は摩擦に比例して増えるとすると、
風きり音の大きさは、ポートからの出力の2乗に比例すると考えられます。
なので、音量が2倍になれば風きり音は4倍、
音量が3倍なら風切り音は9倍、音量が4倍なら風切り音は16倍・・・
という感じで増えると考えれば、
大音量にすると、急激にポートの音色が変化するのも説明できそうです。

しかし、ポートと空気の摩擦をゼロにすることはできないので、
風切り音を無くすことは、原理的には不可能ということになります。

ポートの断面積が同じならば、
円形のシングルポートが最も摩擦が少なくなると考えられますが、
Laulu-D10は、ポートの断面積が比較的 小さいので、
エンクロージャーの容積が同じならば、
ポートの中で動く空気のスピードが比較的速くなるため、
風切り音も比較的 発生しやすいのだろうと考えられます。

とは言っても、ポートの断面積を大きくすると、
バスレフ共振する範囲が狭くなり、かつ、バスレフ共振による出力は大きくなるため、
ポートからの出力特性がブロードではなくピーキーになります。
そして、ポートからの音の音色は単調になり、癖も強くなり、低域の表現力も乏しくなります。
つまり、いかにもバスレフという感じの低域になってしまいます。

Laulu-D10の場合、大音量で比較的 風切り音が増えることを大目に見れば、
低域での表現力は、非常に豊かで、尚且つ、虫眼鏡で覗くような正確さがあります。
ジャズなどを聴くと、ウッドベースの演奏などは、音階が正確というレベルではなく、
演奏者の指の動きが見えるような、表現力の豊かさと細やかさを感じます。

スピーカー作りは、こうであればこうであるほど良いということがないので、
どこでバランスをとるかということが非常に難しく、
これが正解で、これが不正解ということもなかなか言えません。
音の好みがはっきりしていて、それ以外は受け付けないという人であれば、
かえって簡単なのかもしれませんが・・・
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Laulu-D10 | 12:48:13 | トラックバック(0) | コメント(5)
コメント
すてきですねえ。
Laulu-D10については、前々から楽しみに完成をまっておりました。おめでとうございます。「厳しいんだなあ」と苦笑しつつ読ませて頂きました。

いつも参考にさせて頂いています。コルバさんのブログを愛読するバスレフ好きというのも、へそ曲がりでしょうか。

もっとも、参考にするといっても、技術が追いつきません。指をくわえて見ているだけです。

かなり細いバスレフポートの入り口中側、少し内側(5mmくらい)に、円周に5ミリ貼って3ミリ空ける程度の感じで、1ミリ厚くらいのスポンジを貼り付けたところ、風切り音が解消したことがあります。

もっとも、コルクと板ゴムだけのエンクロージャなど、際物ばかりを作っていますので、真に受けないでくださいね。

長く拝見してきて、ちょっとお礼を言いたかったものですから……。
2013-12-27 金 13:13:36 | URL | かわい [編集]
あっ

幅は2ミリと記憶しています。
余り大きくなると、やはり音が詰まりました。
2013-12-27 金 13:15:52 | URL | かわい [編集]
かわい様、はじめまして、コメントありがとうございます^^

薄いスポンジの利用は非常に興味深いアイデアですね。
ポートの端の方の処理がポイントのようですね。
ということは、風切り音はポートと空気の摩擦音というより、
ポートの端で発生している乱気流によって、
「シュルルル・・・」みたいな音が発生しているのかもしれませんね。
その乱気流をスポンジで上手くなじませるような感じなのでしょうか・・・
参考にさせていただきます。

ゴムとコルクのエンクロージャーも非常に興味深いです。
内部損失の高さを絵に描いたようなエンクロージャーですね。
一体どのような音がするのでしょうか?

>長く拝見してきて、ちょっとお礼を言いたかったものですから……。

こちらこそ、いつもご覧いただき、ありがとうございます<(_ _)>
2013-12-27 金 15:15:44 | URL | korva [編集]
はい。
(ごめんなさい、たびたび、しゃしゃり出てしまって)。

さらに、たとえて言うならば、フルートと言うよりは、
より音の出にくい(でも、音が出ると耳に強く響く)尺八のような……。

確かにスポンジをつけるのは、乱れたことでおきる音を、
気流をじゃますることで、
それが音となるシュチュエーションを空振りさせるイメージです。

ただ、ダンプドバスレフのように、
形の崩れない、堅いものでじゃまをすると、
別の気流を作り、音そのものに大きく影響しそうに思います。

私自身は、最近は、ポートの中側の口はできるだけ薄くする変わりに、
開口部と、ポート内側の端にバスボンドを、
均一でないことを意識して、しかも薄く塗布することで、
ボワボワと振動と風切り音を軽減できているように感じています。

すいません。戯言です。

実は、やはりLauluの初代で、ゴムとコルクを有効に使われていることに、非常に心強かった覚えがあります(加えて言うなら、バスレフは板がもっと薄くていい。とても賛成です。その分、繊細に作る必要はありましょうが)

お恥ずかしくて、人様に見せられるものではないスピーカーです。
ご想像通り、能率は非常に低いです(ユニットキラーです)。
音域もナローと言っていいと思います。
小さく作った後面開放と似たものがあります。

ただ、深夜、静寂の中で私の寝室に、とてもクリアな音で、
ビルエヴァンスのダニーボーイや、
ロンカーターのプレイズバッハを
響かせてくれるイメージと言ったら、お分かりいただけるかもしれません。

要するに、独りよがりで、自分の好みの音に作ったというだけですが……。

すいません。
お話いただけてうれしくて、しゃべりすぎました。
2013-12-27 金 15:43:50 | URL | かわい [編集]
なるほど・・・
バスボンドのお話は、非常に勉強になるお話です。
500系 新幹線のパンタグラフのようなイメージを連想しました。
パンタグラフに凸凹を点けることで、
乱気流を分散して、風切り音を少なくするそうです。

かわい様のスピーカーはクリアな音ということで、
内部損失の高さを活かした設計が優れているのでしょうね。
私のLaulu-08IIもかわい様のエンクロージャーほどではありませんが、
ダンパーで振動を吸収すると言う点では、設計思想が似ております。

そして、Laulu-08II は薄い板の響きを生かして、
なおかつ板鳴りの周波数を分散してるので、
叩く場所によって音が違う設計です。
これは、かわい様のエンクロージャーとは逆の方向性かもしれませんが、
ご共感いただき嬉しいです^^
2013-12-27 金 21:31:52 | URL | korva [編集]
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